2022年8月15日
RAWAと連帯する会
1. 昨年8月15日、ターリバーンがカーブルを占拠し、米軍はアフガニスタンから撤退し、アフガン政権が崩壊しました。
事実上の政権の地位に就いたターリバーンは、過去20年間にかろうじて形成されつつあったアフガンの政治的民主主義を振り出しに戻しました。2004年に制定された憲法は空文化され、行政組織もターリバーンの統治スタイルに合わせて改変されました。司法を見ると、民主的司法のために努力してきた裁判官は身の危険から国外亡命せざるを得なくなっています。
2. アフガニスタンで政治的民主主義の実現と女性の人権を求めて闘ってきたアフガニスタン女性革命協会(RAWA)の活動も、従来に増して困難な状況に置かれています。女性人権活動家が各地で命を狙われる現状では、RAWAメンバーも国外亡命したり、国内で身を潜めることを余儀なくされています。
職場や学校からの女性排除が進められる中、女子生徒のための学校建設・運営もターリバーンの干渉を恐れながら、秘密裏に組織しなければなりません。
6月22日、パクティーカー州における地震のため多大の被害が生じています。RAWAはただちに被災者支援のために支援活動を開始しましたが、ターリバーンによる抑圧のため、女性への医療支援も制約されています。
3.8月15日、シーマ・バハウスSima
Bahous国連女性機関事務局長は、ターリバーン政権に対して、すべての少女のために学校を再開し、女性の就業への抑圧をやめ、政策への女性関与を促進し、女性と少女への暴力を終わらせるよう呼びかけました。バハウスは、女性ジャーナリストや女性人権活動家が表現の自由、情報へのアクセスを保障され、報復や攻撃の恐れなしに自由に活動できるようにするよう呼びかけました。バハウスは、アフガニスタンの女性と少女が自由かつ平等の人生を生きる権利を唱えるスペースを作り出すよう呼びかけています。
4.私たちRAWAと連帯する会は、もっとも困難な状況の中でひたむきに活動を続けるRAWAに学びながら、アフガニスタンでも日本でも女性の権利が保障され、女性と男性の平等が確保されることをめざして活動してきました。私たちはRAWAの学校運営への支援、地震による被災者支援のために、日本各地のみなさんとともに活動してきました。
5.2022年8月14日、私たちの仲間、相澤依里さんはプロジェクト「北極圏250㎞を走ってアフガニスタン緊急人道支援 RUN FOR RAWA」のため、フィンランドの山野を走り始めました。プロジェクトに寄せられた全国の皆さんからの声を背に受け、皆さんのお名前を記したバナーをひらめかせながら、滾る(たぎる)思いをアフガニスタンに届けるため、彼女はチャレンジを続けます。
私たちは、アフガニスタンの平和と民主主義を願い、女性と少女の人権擁護に邁進しているRAWAが自由に活動できるように、思いを一つにして活動を続けます。一人でも多くの方が私たちの声に耳を傾けてくれることを願います。